コーチングスキルの1つ、質問スキルの2つめ。
それは、ビッグ・クエスチョンとスモール・クエスチョンです。
質問には大きさがあることを知っていますか?
「大きな質問」を、ビッグ・クエスチョン、
「小さな質問」を、スモール・クエスチョンと呼びます。
ビッグ・クエスチョン
例えば、
- 「どう思う?」
- 「どうしてうまくいかないんだ?」
- 「最近どう?」
と、このような質問がビッグ・クエスチョンと呼ばれます。
とくに、前回ご紹介したオープン・クエスチョンのWhat/Why/Howの3種はビッグ・クエスチョンになりやすい傾向があります。
ビッグ・クエスチョンの特徴は、同じ質問をしても人によって違う回答が返ってくる可能性があること。つまり答えの範囲が広いのです。
人によっては、いきなりビッグ・クエスチョンを投げかけられると、答えに困ってしまったり、曖昧な答えしか返せないケースがあります。
ちなみに私自身、
「最近どう?」
と、聞かれると、
「最近どうって、何のことを聞いてるんだろう…?」
と、答えに困ってしまうタイプです。(^-^;;
スモール・クエスチョン
一方、スモール・クエスチョンは、
- 「このプログラム、明日までに修正できる?」
- 「明日は休暇だったよね?」
- 「A社の担当者とはもう話をした?」
と、いった質問のことです。
もうお気づきのように、前回ご紹介したクローズド・クエスチョンは、スモール・クエスチョンになりやすい質問です。
スモール・クエスチョンは、同じ質問をすれば、同じ答えが返ってきます。つまり、答えの範囲が狭いのです。また、スモール・クエスチョンは、質問側が回答をコントロールしやすい質問ともいえます。
そのため、多用しすぎると、どうしてもコントロールされている印象を与える可能性があることに注意が必要です。
相手がよく使う質問をチェックする
私自身は、ビッグ・クエスチョンとスモール・クエスチョンを実はそれほど意識はしていません。ただ、クライアントがどちらの質問を好むかは意識していました。
例えば、最初に、「最近どうですか?」と、ビッグ・クエスチョンを投げかけ、て相手の反応をみます。
答えに詰まっているようであれば、その人は私と同じタイプ。いきなりのビッグ・クエスチョンは苦手なタイプの可能性が高いです。逆に、すぐ答えが返ってくるようであれば、ビッグ・クエスチョンがOKだと判断します。
ビッグ・クエスチョンがOKなタイプの人は、スモール・クエスチョンの多用を嫌う傾向がありますので、控えるようにします。
逆に、ビッグ・クエスチョンがNGな人は、あまり大きな質問は投げないようにしています。
例えば、「どう思いますか?」ではなく、
- 「~について私はこう思いますが、○○さんはどのように考えますか?」
- 「~という状況で~することはどう思いますか?」
と、自分の考えを提示したり、条件を絞り込んだ質問をするようにしています。
まとめ
ビッグ・クエスチョンとスモール・クエスチョン。
この2つの質問は、どちらが良い悪いもありません。状況に応じて、使い分けていくことが大切です。
実践!!
次のことを実践してみましょう!!
- あなたの周囲の人は、ビック・クエスチョンとスモール・クエスチョンどちらを使う傾向があるか観察してみましょう。
- そして、あなた自身の傾向も観察してみましょう。
ここから先は、実践した後に読むとより効果ありです
オープン&クローズド・クエスチョンと同じように、、ビッグ・クエスチョンとスモール・クエスチョンも人によってどちらを多く使うか、傾向があることに気づいたのではないか、と思います。
また、どちらの質問が答えやすいか、それも人によって傾向があります。
自分と相手が同じタイプの質問を好む場合には問題ないのですが、逆の場合はちょっと注意が必要です。
例えば、↓のような会話になってしまうこともあります。
B…ビッグ・クエスチョンを好むタイプ
S…スモール・クエスチョンを好むタイプ
例1)
B:「昨日どうだったどう?」
S:「えぇ?どうって何がですか・・・?」
B:「どうって、昨日いってきたんだろ?A社。」
S:「はい、行ってきましたが・・・」
B:「だから、ミーティングはどうだったんだ?」
S:「え・・・ミーティングですか?
(だったら最初からそう言ってくれればいいのに…)」
例2)
S:「昨日のA社でのミーティング、何か進展はあったのか?」
B:「ばっちりですよ!」
S:「何がどうばっちりなんだ?」
B:「え…ですから…(いちいち説明させるなよ~)」
BさんとSさんの質問の大きさが違うので、いまいち噛み合わない会話になっています。
もし、こんなな会話に遭遇したら、質問のサイズが合っているかチェックしてみて下さい。
面白い発見があるかもしれません(^-^
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