正論では動けない
若い頃とくらべると、温厚になった私ですが、基本的に人から命令されることがあまり好きでは無いようです。
あるセミナーに出席したときのことです。
その後、懇親会があるということで当然そちらにも参加。話しも盛り上がり、良い気分で帰ろうとしている時に、その主催者の一人から話しかけられました。
「1つ、また目標がみつかりました!」と気持ちよく喋る私に、
彼は矢継ぎ早に、質問を投げかけてきました。
主:「先ず何をやるの?」
私:「え・・アマゾンでDVDかCDを購入・・」
主:「それ、いつやるの?」
私:「え・・今日か明日には・・」
主:「今日か明日っていっている限りやらないね。
今日やらなきゃダメなんだよ!少し話せばわかるんだよね」
確かに仰るとおりです。
私も、コーチングをしていましたので、よくわかります。
私自身が、クライアントにいったこともありました。
彼の言っている事は正しいと思います。
けれど、何だかすっとしないんですよね。
なんだかすごく盛り上がっていた気持がちょっとしぼんでしまった、そんな感じでした
それどころかお酒も入っていたことがあり、ちょっとむっとしてしまいました。
“正論”とか、“正しさ”って人を怒らせる一つの要因ですよね。
なぜ、私がむっとしたのか。
それは、どこかで自分もそう思っていて、言われたくないことを言われてしまったからだったのかもしれません。
強制されても動けない
ある日のことです。
某証券会社の担当から電話がかかってきました。
色々情報をくれるのですが、ちょっと強引なので最近よく、居留守を使っていました。 その日はなんとなく、気が向いたので電話に出てみました。
「株に投資する資金枠は決めているので、今の株が売れない限りこれ以上投資する気は無い」
と何度も言ったからでしょうか。
彼は、今度は、米国の国債を薦めてきました。
そして、その説明がしたいので時間をとって欲しいと言われました。
無理すれば予定をとれないわけではないけど、
そこまでしたくなかったので、
のらりくらりとかわしていたら・・・こう言われてしまいました。
「時間をとって下さい!!」
気の優しい方なら時間取っちゃいますね、きっと。
これが彼のスタイルなのかもしれませんが、それは彼の都合。
その一言で、私はますます時間をとる気持はなくなりました。
北風と太陽
みなさんも北風と太陽のお話しはご存知かと思います。
旅人のコートを脱がせるために、北風は強い風を吹かせます。
ところが旅人はコートを脱がない。
次に、太陽がさんさんと日差しをふりそそぐと、暑さでたまらず旅人はコートを脱ぎます。
前述の2つに共通していることは、私の意思が置き去りにされていることです。
確かに、強制することで人が動くこともあります。
特に、ビジネスの場で上下関係があったりすればなおさらに。
こういう、”アメとムチ”のやり方を外的動機付けといいます。
それに対して、自分の自然な欲求、好奇心からうまれるものを内的動機付けといいます。
どちらが良い悪いではなく、時と場合によって使い分けることも必要です。
それでも、やっぱり長く続くけられるのは、
やはり、自分の内側から生まれてくる欲求があるからなのだと私は思います。
前述の例では、
内的動機付けられていたものが、外的動機付けで逆にモチベーションダウン・・
となってしまったようです。
こんな言葉もあります。
『軍の将校でもない限り、他人に対しては、
命令するよりもお願いした方が良い結果を生むでしょう。』
※メルマガ:「成功の黄金律」HILL’S MESSAGEより抜粋
そういえば、私の思う“できる人”は、内的動機付けをするのが上手かもしれません。
あなたの周囲の人たちはいかがですか?
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