アソシエーション(アソシエート)とデソシエーション(デソシエート)。
あまり聞きなれない言葉かもしれません。
と、いうわけですので、先ずは言葉の定義から見ていきましょう。
【 アソシエート(associate) 】
交際する、合併する、連結する、結びつく
【 デソシエート(dissociate) 】
分離する
※参考 三省堂提供「EXCEED 英和辞典」より
時々、こんなことってありませんか?
感情的になってしまったときに、
「あれ?私なんだかイライラしてるな」
と、いうように客観的に見ていること。
こんなふうに、自分から分離したような状態で、自分を客観的にみつめることをデソシエーションとよびます。
この逆を、アソシエーションとよびます。
アソシエーションは、自分に一体化している状態、主観的な状態とでも言うのでしょうか。
怒って罵声を他人に浴びせている人、なんていうのは、完全にアソシエーションしている状態ですね。
アソシエーション VS デソシエーション
常に冷静な人、皆さんの周りにもいませんか?
おそらく、こういったタイプの方は自分を客観的に見ていることが多いのだと思います。
つまり、デソシエートしていることが多い。
自分のことなのだけれど、まるで他人を見ているような感覚です。
これは、私の主観ですが、
こういった方の中には、感情を表現することが苦手な人が多いように思います。
逆に、常に主観的な人もいます。
こういった方は、アソシエートしていることが多いのでしょうね。
そのせいでしょうか、感情をストレートに表現してくる方が多いようです。
ちなみに、私自身の傾向としては、
ネガティブな感情である怒りや悲しみについてはアソシエートする、
ポジティブな感情である喜びなどについてはデソシエートする傾向があります。
だから、怒りや悲しみの感情はストレートに表現できるのに、喜びは表に出せない。素直に喜べない。
自分でもどうしてなのか、当時は良く分かりませんでした。
アソシエートとデソシエートと使い方
アソシエートもデソシエートも、どちらが良いも悪いもありません。
でも、その時々で効果的に使うことができたら便利ですよね。
特に怒りの感情は、そのままストレートに表現してしまうと相手と衝突しかねません。
そういう時にはデソシエートをして、自分を客観的に見つめる。
「あぁ、私は今、怒っているんだな」と。
すると、不思議なんですけれど、少し落ち着いてきます。
それから、怒りの元になった事を、冷静に伝えることで、相手との無駄な衝突を避けることができます。
逆に、私のようにポジティブな感情を表現するのが苦手な方は、アソシエートすることを心がけてみて下さい。
自分が今何を感じているのか、どんな感情なのかを意識して観察してみる。
自分の身体の反応を観察してみるのも、面白い方法です。
例えば嬉しいときは、
体温が上昇するような感覚があったり、
心拍数があがるような感じがあったり。
心と身体って密接に連動しているんですね。
あるいは、形から入るのもいいかもしれません。
とりあえず、笑顔を作って、言葉で伝えてみる。
「ありがとう、嬉しい!」
それを続けていくだけでも、違ってくると思います。
私の場合は先ず、形から入りました。
それから少しずつ、自分の感情だったり、身体の状態を観察するようになりました。
時間はかかりましたが、以前よりはポジティブな感情を素直にできるようになった気がしています。
人との良い関係を築いていく上で、感情のコントロールはとても大切なポイントです。
皆さんもぜひ、使ってみてください!
実践!!
次のことを実践してみましょう!!
- 意識してデソシエート・アソシエートをしてみましょう。アソシエートするときには、自分の身体の感覚を観察することも忘れずに!
デソシエート・アソシエートを意識してみていかがだったでしょうか?
デソシエート、アソシエートといえるのかわかりませんが、以前、面白い体験をしました。
私の友人に、アナウンサー出身のコーチがいます。
聞き取りやすく通る声、はっきりとした滑舌。
惚れ惚れするくらい喋りが上手いんです。
この彼女に、話し方のコーチングを受けたことがあります。
予め話す内容を準備し、私がそれを話す姿をビデオに録画。
そして、それを見ながらフィードバックを受けるといったことをしました。
未だに慣れないのですが、録音された自分の声とか、ビデオに映った自分の姿とかを自分で見るのは辛いですね。
自分の頭の中で思い描いているイメージとは、声が全然違うんですよね。
このときもそうでした。
なんだかいまいち。
何がダメかというと、私が、伝えたいことが全く伝わってこないし、全体的にぎこちない。
自分でもなんとなく、理由はわかっていました。
自分を格好良く見せようと思っていたのです。
話しながらも、”上手く話そう”と考えている。
話しをしている自分の姿を、イメージしながら話していたのです。
つまり、デソシエートしている状況です。
複雑な表情の私に、彼女はこう私にいいました。
「ひろみさん、今度は何でもいいから本当に自分自身がやりたいと思っていることそれを、話してみて。」
”えっ?”
不思議に思いながらも、自分の夢、やりたいことを話し、その姿を再びビデオにおさめました。
自分の夢ですから、話しにもついつい熱が入ります。
自由に、思いつくままに話しました。
先ほどと比べると、逆にアソシエートしている感じです。
そして、再びビデオを見ると・・・
なぜだか、後者のほうが印象が良いのです。
決して格好良くはないけれど、 身振り手振りも自然で、伝えたいことが伝わってくるのです。
なぜ、彼女が私に「本当にやりたいこと」を話させたのか
そのときやっと理解することができました。
私の場合には、アソシエートが必要だったのですが、逆に、デソシエートが必要な場合があります。
理想的には、話しに熱をこめつつ、
聞き手の反応を観察する冷静さも併せ持ちたいものです。
自分がどちらのタイプなのかを考えて、ぜひ、バランスをとってみてください。
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